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そんなに気にすんな■2003年01月11日(土)

「最近疲れててさー。」

そう言う生徒に対し、僕は書き取っている英文を見ながら、大丈夫かい?心配だな、声をかけた。

書き終えてから生徒を見ると、彼女はくっくっくっ笑いをこらえていた。

「いっつも先生はそうだよねー?」

な、何??

「先生は、大丈夫?とか私の心配するようなことを言った後は、必ず私の顔を見るよね。」

え、そうなの?

自分にそんな癖があるなんて気付かなかった。

指摘されるとなんだか恥ずかしくて、なんだろう?なんでそうするのかな?とキョドり気味だった。

「先生って分かりやすい人だよねえ。」





「ねえ、ひょっとすると、私の彼氏、私のことがすっごい好きなのかも知れない。」

生徒がこんな言い方をするときは、大概、のろけ話だ。

そう、良かったじゃない。

それくらい愛されてる方が、君には丁度いいんじゃなくて?

「えー、でも、大学入ってほかにいい男見つけても、乗り換えられないじゃん。」

あーほ、そういう心配は受かってからにしろ。





「先生は、私のこと、あきらめついた?」

いいや、まだ好きだよ。

自分ではあきらめがつけられなかったからさ、どうにかしてもらいたいんだが、君に。

「私が振るのー?やだー、めんどくさいー。あ、でも、あきらめようとしてるんだよね、だったら、大丈夫だよね。」

あきらめてくれるよね?と彼女が思いのほか真剣な表情で言うので、僕は思わず笑った。





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