lucky seventh
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2002年06月02日(日) 終末




すべて幻のように消え去った。
傷跡だけ残して、
むざむざと見せつけるように

「みんな、なくなちゃった」

私の声だけが響く。
聞こえていた筈の家の喧噪も
目の前の公園ではしゃいでいる筈の子供達の声も
すべてが灰色の風と雨に覆いつくされて
何も見えないし、聞こえなかった。

「世界は滅びてしまったのかな?」

許容範囲を越えた現実への逃避か
はたまた
思い描いていた通りへの未来の姿に

私はただただ、立ち尽くすことしか出来なかった。

「世界は死んでしまったのかな?」

こんな時にでもこう言ってしまう。
だけど、ロマンチックの欠片もない。

(現実に脳が追いつかないのかも)

今さらになって気が付いた。
そして、気が付いた瞬間におそってくる


『絶望』


(このまま狂ってしまえばどんなに楽だろう)

自分自信で作り上げた理性が恨めしく思えた。
自分自信で作り上げた自分が憎らしく思えた。

「狂ってしまいたい。でも、それを私自信が許さない。」

苦しい、
手先から血の気が引いていく。
恐くて、
暗くて、
けれど、いっこうに遠のいていかない意識に
私は私自信を嘲け笑った。

イイ気味ダ

そんな声が微かに、
どこか奥の方から聞こえた気がした。



そして、私はまだ立ち尽くしていた。

「後少しだけ.....」

その声を聞くものは誰1人としていない。



ナナナ

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