ゼロの視点
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仕事の取材対象は、日本人、フランス語圏人の半々ぐらい。名刺もやっと出来たことだし、あげくに、そうとうダラダラと取材リスト作りなどをしていたので、本日から本格的に動き出す。
働く意欲を得るために、最初は日本人からあたっていくことにした。不思議なもので、普段はフランス人社会にどっぷりだった私も、いざ名刺を持ち、訪問をはじめると、意識する間もなく、日本人になっていたりする。名刺を渡すときは、ちゃんと「どうも、どうも」って感じで頭を自然に下げているし。この姿を見たら、夫を含め、友人らは新鮮に思うことだろうっ!!。
取材先として、最初に日本人を選んだのは、他にも理由がある。というのはフランス人を先にやると、一軒、一軒が長くなるということ。つまりは無駄話が多くなる。ためになる話もあるが、ためにならない話も多い(笑)。みんな親切なんだろうけれど、どこかピントがずれていることもザラ。その点日本人は、忙しい(例え忙しくなくても、クセになっているようで)ので、掻い摘んだ話を的確に話してくれるので、短時間で済むのだ。そしてその分、他の所を訪問する時間ができ、私にとっても一石二鳥。
昼、夫に頼んでおいたものを取りに彼の会社へ行き、ついでに彼の同僚とカフェで談話。同僚は32歳とのこと。それを聞いた瞬間、さっそく仕事モードになった私は、彼の日本のアニメとの出会いなど、インタビュー開始。 アニメのことは私は、それほど詳しくないので、仕事上ちょっとネックになっている。日本人としてそれなりに、テレビで小さい頃から有名どころのアニメは網羅したつもりだけれど、フランス人のアニメおたくに始まり、それらに詳しい人と喋ったら、間違いなく私は“これらの話題に疎い人”になってりまうぐらい、彼らのレベルは高いっ!!。
つい最近まで、あの『キャプテン・ハーロック』が、『ALBATOR』という名で、現在の30代中盤までの世代の間で、ものすごく有名だったということを全く知らなかった・・・・(恥)。確かに、どこかでALBATORという言葉は耳にしたことはあったが、とにかくそれ以上関心がないので、全然注意していなかったのだ。夫は30代じゃないし、あんまりアニメの話をするような機会もなかったという現状も、私のフランスアニメ事情への疎さに拍車をかけているかもしれない。
ということで、同僚が32歳と聞いた瞬間に豹変した私がいたのである。彼は別にアニメオタクじゃないけれど、普通にテレビで、ま、いうならば日本人のようにアニメを見てきているので、色々と語ってくれた。キャンディ・キャンディも見たらしい。現在、これらの世代のノスタルジーを象徴するように、懐かしのアニメ特集らしきものまで、雑誌で特集されているとのこと。さっそく、経費で買わねば・・・・。
日本のお家芸だった柔道も、フランスに金メダルを取られてしまう時代。アニメもそうなのかな?!?!?!、なんて思ってしまった(笑)。
ちなみに私の最も好きなアニメは、「カムイ外伝」。幻の歌手、水原弘が歌ったエンディング・ソング“しのびのテーマ”は、もうどうしようもなく好きだ!!!。
夫の同僚とアニメ話をしているうちに、“しのびのテーマ”が頭に流れ出して、それ以後の取材の移動中、ずうっと口ずさんでしまった。ひーーとりーー、ひーーーとりーーっ、カムイーーーーっ。
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